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依然として消費の冷え込みが続いています。7月に入って猛暑が続いたためか、ビール類の売上げが前年より好調です。しかし、前年実績が低かったことも影響していますので、それほど消費が増えたとはいえないようです。相変わらずハイボール効果でウイスキーは順調ですが、サントリーの角ビンなどを除けばウイスキー全体の需要が伸びているわけでもありません。
本格焼酎・泡盛の現状はどうなのでしょうか? 日本酒造組合中央会がまとめた今年上半期(1~6月)の課税移出数量によると、全体では対前年比5.4%の減少となっています。原料別に見ますと、いも焼酎(98.3%)、麦焼酎(96.1%)、米焼酎(95.6%)、そば焼酎(93.3%)、酒粕焼酎(82%)、その他焼酎(95.1%)です。すべての原料で前年を下回っているのが特徴です。一番多いのが麦焼酎で、いも焼酎との差は352キロリットルとなっています。本格焼酎・泡盛が落ち着いてきたなかで、比較的順調だったいも焼酎の伸びがおさまったといえそうです。 それでも、6月単月の数字では、いも焼酎は対前年比101.2%と前年を上回っています。一方、麦焼酎は99%。泡盛が109.8%と健闘しているのが目につきます。主産地別では、鹿児島県99%、宮崎県99.7%、熊本県96.3%、大分県95.2%、長崎県90.1%、福岡県108.4%、佐賀県87.8%と、福岡県以外は前年割れの状態です。いも焼酎の主産地の鹿児島県、宮崎県が100%を割ったのは、いも焼酎以外の焼酎の苦戦が影響しているのかもしれません。 一方、総務省統計局が発表した6月の「酒類の都市別店頭価格」によると、麦焼酎の店頭価格は、福岡市、金沢市を除く7都市で前年価格を1~63円下回っています。1升がもっとも安い広島市では1555円、もっとも高い東京都区部でも1681円。メーカーの希望小売価格は低くても1升ビン1800円前後です。パックではもう少し安くなるとは思いますが、メーカーの希望小売価格よりも大幅に下回っていることはまちがいありません。麦焼酎が甲乙混和焼酎の影響をもっとも受けていることもあって、この価格になっているようです。この傾向は麦焼酎だけにとどまるものではないでしょう。私もかつて鹿児島のいも焼酎が1500円以下の価格で載っているチラシをみたことがあります。 現在、本格焼酎・泡盛は、課税移出数量の減少と、メーカーの希望小売価格と実売価格との乖離という二重の困難に直面しているといえます。このような状況にどのように対応すればよいのか、メーカーも悩んでいるのではないでしょうか。 ブームを経由して、本格焼酎・泡盛が普及したとはいえ、まだまだ知らない消費者はたくさんいます。焼酎は知っていても、本格焼酎と甲類焼酎の違い、ましてや甲乙混和焼酎との違いを知っている消費者はごくわずかであると考えられます。価格競争に走るのではなく、もう一度本格焼酎・泡盛をもっと多くの消費者に知ってもらうことが大切なのではないかと思います。 それともうひとつ、落ち着いた今だからこそできることがあります。酒質の見直しと向上です。鹿児 島のあるメーカーがレギュラー酒の酒質の大幅なリニューアルをした結果、従来のものより味わいの深い酒質を実現させました。新しい原料を使った新商品を開発するだけでなく、メーカーの基幹商品の見直しを進めていくのも大事なことだと思います。さらなる消費拡大へ向けてやれることはまだまだあるのではないでしょうか。
by shochu-rakuen
| 2010-08-12 16:48
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