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11月23日に入ったDSのチラシをたまたま目にして驚きました。目玉商品としてあがっていた「さつま白波」「黒白波」(ともに25度1.8ℓ、ビン・パック同額)の価格が、税込1375円。あまりの安さに驚き、インターネットで調べてみると、ビンは1449円、パックが1400円が最安値でした。インターネット通販の場合、価格に送料が1箱400~500円前後プラスされますから6本購入すると、1本あたり1480~1530円ほどとなります。1375円という価格が、いかに安いかがわかります。
1375円より安いいも焼酎も見つけました。「海童」(25度1.8ℓ、パック)が1298円となっていました。ネット通販ではパック1287円、ビン1345円というものもありましたが、送料を考えると1298円は格安。また、麦焼酎「博多の華」(オエノングループ)のパックになると、25度1.8ℓが980円。麦焼酎「博多の華」のメーカー希望小売価格は1716円ですから、46%引きの価格となります。「いいちこ」(25度1.8ℓ、ビン・パックとも)1448円、「黒霧島」(25度1.8ℓ、ビン・パックとも)1475円と比較しても、かなり安いと思います。 その一方、チラシでは「森伊蔵」(3万1800円)、「村尾」(1万6800円)、「魔王」(1万5800円)、「佐藤 白」(6480円)と、希少銘柄といわれるものは相変わらずプレミア価格となっています(いずれも1.8ℓ)。正規流通でないため、異常な価格となっていると推測できます。清酒を見ると、せいぜい「久保田萬寿」(1.8ℓ)が9950円となっているのが目に付く程度で、それほど異常な価格はありませんでした。スコッチウイスキーやバーボンウイスキーは880円からで、「オールドパー12年」2990円が最高価格。焼酎の希少銘柄のプレミア価格だけが異常に思えます。 このように異常なプレミア価格がある反面、価格競争の激化の影響か、本格焼酎の価格がどんどん下がっているのが気になります。以前から産地のDSなどでは低価格のものがありましたが、首都圏にまでその低価格が広がっているということです。 低価格の背景には甲乙混和焼酎の存在があります。このチラシでも、オエノングループの甲乙混和焼酎「麦盛り」(25度1.8ℓパック)が880円、サントリーの「むぎのかマイルド」「はないもマイルド」(いずれも25度4ℓペット)が1980円となっています。甲類焼酎「大五郎」や「大樹氷」の4ℓペットより135円高いだけです。価格を見ると、甲類焼酎と甲乙混和焼酎との違いは何なのか、よくわからなくなってきます。 ブーム後、確かに本格焼酎・泡盛の課税移出数量が減少してきました。出荷量の減少を低価格(実質的な値下げ)で補おうとする動きが、値崩れ状態を引き起こしているようです。総務省統計局「9月の小売物価統計調査」によると、麦焼酎(1.8ℓ)の店頭価格はいちばん安い名古屋市で1575円、最高は東京都区部で1673円となっています。この調査と比較しても、異常な低価格といえます。このような低価格競争は、本格焼酎・泡盛業界にとって歓迎すべきことではありません。 少なくとも生産コストに最低限の利益を上乗せした価格での販売を行なわなければ、メーカーの体力はどんどん弱くなっていきます。幸いにも8月以降、本格焼酎・泡盛に復調の気配が感じられます。価格競争に走るのではなく、酒質の向上による愛飲者の獲得をめざしてほしいものです。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-11-24 15:58
| 焼酎・泡盛の現状
11月26日(土)に、「焼酎楽園感謝祭」を赤坂まるしげ夢葉家さんと共催で開催します。
会には『焼酎楽園』が秘蔵してきた本格焼酎・泡盛を大放出します。40年以上熟成させた泡盛の古酒や、あまり飲んだ人がいないと思われる対馬の焼酎など、全部で50種類以上の本格焼酎・泡盛が飲み放題となります。 いも焼酎だけでなく、麦焼酎、米焼酎、そば焼酎、黒糖焼酎、泡盛など多種多彩なラインナップです。最低でもビン詰めしてから1年以上のものばかりで、熟成が進んだものが中心。なかには、熟成というより主原料の風味が低くなり、麹の味わいが強くなったものもあるかもしれません。どんな原料が熟成によりどのように変わるのか、自分の舌で確かめてください。このような経験は他ではできません。 もちろん、酒だけでなく料理も食べ放題です。本格焼酎・泡盛をよく知る「まるしげ」のスタッフが次々と繰り出してくる料理を堪能してください。食べきれないほどの品数と量が出ることをご期待ください。 それだけではありません。当日使った陶器のお湯割りグラスは各自持ち帰りできます。また、『焼酎楽園』に送られてきた蔵グッズ(Tシャツやガラとチョク、グラスなど)も供出します。参加者のみなさんには必ず何かが当たりますので、ご期待ください。さらに、当日提供しました本格焼酎・泡盛につきましては、持ち帰えることができます。定員以上の酒を用意しますので、最低1本ゲットを保証。これで会費は1人4000円。会費以上の価値があることまちがいなし! 『焼酎楽園』の愛読者や本格焼酎・泡盛ファンへのささやかなご恩返しの企画です。ふるってご参加ください。現在のところ、まだ10席ほどのあきがありますので、お申込をお待ちしています。くわしくはHPの「イベント案内」をご覧ください。参加される方は、必ず持ち帰り用の袋あるいはバッグお忘れなく。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-11-18 14:51
| イベントごと
8月で回復傾向を見せた本格焼酎・泡盛の課税移出数量は、9月に入っても衰えを見せていません。日本酒造組合中央会の調べによれば、9月の課税移出数量は3万5879㎘で前年の3万5269㎘を上回り、対前年比1.7%の増加となっています。
原料別に見ると、いも焼酎7.5%増、麦焼酎1.3%減、米焼酎6.8%減、泡盛1.1%減、そば焼酎0.6%減、黒糖焼酎を含むその他3.9%増となっています。米焼酎の落ち込みが気になりますが、麦焼酎、泡盛、そば焼酎は微減なので、ほぼ回復基調といえます。 県別に見ますと、鹿児島県1.3%減、宮崎県15.8%増、沖縄県1.1%減、大分県1%増、熊本県11.1%減、長崎県1.9%増、福岡県11.6%増、佐賀県7.6%減となっています。麦焼酎は、全体では対前年比100%に達していませんが、主産地の大分県、長崎県、福岡県では100%を越えていますので、ほぼ回復したと考えられます。米焼酎では、全体的にも減少していますが、なかでも熊本県の落ち込みが激しいことが気になります。 もうひとつ、鹿児島県の課税移出数量が9107㎘なのに対して宮崎県が9889㎘と、782㎘も上回ったことが注目されます。これまで宮崎県が鹿児島県を上回ることはほとんどなかったことを考えますと、ひとつの変化と言えます。対前年比を見ても、鹿児島県の1.3%減に対して宮崎県は15.8%増と大幅に伸びています。ただし、一時は対前年比90%程度であった鹿児島県ですが、ほぼ対前年比100%と復調していることは間違いありません。 東京、大阪の酒類卸販売数量を見ても、本格焼酎・泡盛が回復してきていることがうかがえます。いずれも9月は対前年比100%を越えています。 一方、ウイスキーの販売数量は減少傾向がはっきりしてきました。9月の出荷量は対前年比11.8%の大幅減となっています。1年あまり続いた「ハイボール・ブーム」にかげりがでてきた証拠といえます。安価なウイスキーを炭酸で割って飲むというハイボール・ブームでは、本物のウイスキー愛飲者を育てられなかったことが明確になってきたといえるでしょう。また、甲類焼酎の9月の課税移出数量は対前年比5.1%の減となっています。 和酒である清酒は対前年比0.5%増と好調を維持しています。醸造酒である清酒と蒸留酒である本格焼酎・泡盛の好調は、日本の和酒の復調を表すたいへん結構なことです。なにかを加えて飲む酒から、酒本来の香りと味わいを楽しむことへ消費者の関心が移りつつあることが注目されます。 今こそ好機です。どのような酒質ならば消費者が受け入れるのか、その方向性を明確に打ち出していく必要があります。飲みやすさなのか、味わいなのか、それぞれの造り手、売り手によって方向性は多様だとは思いますが、明確な主張を持った酒こそが受け入れられるのではないでしょうか? ブームの終焉から調整期を経た現在、造り手も売り手も再度打って出る準備をする時期です。そのためには、現状を的確に分析しなければなりません。やる気だけでは状況を変えることはできません。これから1年ほどかけて、なにを消費者に提案するのかを明確にされることを期待しています。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-11-14 18:16
| データから
『焼酎楽園』37号でお知らせしましたように、『焼酎楽園』を休刊します。創刊(1999年6月)から12年あまり経ちました。休刊した主な理由は、創刊の目的がほぼ達成できたのではないかと考えたからです。創刊当時、本格焼酎・泡盛は九州・沖縄の地酒ともいうべき存在で、全国的にはまだ知られていませんでした。1996~98年に『男が楽しむ味わいの本格焼酎』(1998年刊)の取材で九州・沖縄を回り、日本の蒸留酒=本格焼酎・泡盛と出会いました。
清酒が、大吟醸ブームのなかで風土の酒という特徴を失いつつある時でした(現在では、若い造り手たちが再び風土性を取り戻しつつあります)。九州・沖縄という産地の特性を色濃く持った本格焼酎・泡盛はまさに風土の酒でした。酒だけでなく、造り手や地元の酒販店の人たちにも、「焼酎を全国へ普及させよう」という意気込みが強く感じられました。 本格焼酎・泡盛の存在、おいしさを少しでも多くの人に知ってもらいたい。そのためには何ができるのかと考えて創刊したのが『焼酎楽園』でした。普通の雑誌のように広告収入でまかなうのではなく、きびしくても雑誌の売上げで維持していくことを選んだのは、広告で左右されない紙面づくりをしたかったからです。その一方、経営の安定化のために協力会員蔵制度を設け、多くの蔵に支援していただきました。 創刊当時は、酒税の3度にわたる増税もあり、焼酎業界はきびしい状況下にありました。創刊から3年ほど経ったころから、本格焼酎・泡盛の製造量が伸び始め、みなさんがご存知のように「焼酎ブーム」が訪れ、急速に普及していきました。ただ、本格焼酎・泡盛業界の準備が十分に整なわないまま、ブームになってしまった側面もありました。ブーム時にはさまざまな問題もでてきましたが、このブームがなければ、本格焼酎・泡盛が全国的に定着することはありませんでした。 ブームが終了し数年経過した現在、造り手も売り手も飲み手もようやく落ち着いて、本格焼酎・泡盛について見つめ直すことができるのではないかと思っています。その意味でも、「日本の蒸留酒=本格焼酎・泡盛の存在を多くの消費者に知ってもらうこと」「本格焼酎・泡盛が造られる風土・文化・造り手の思いを伝えること」という創刊の目的を不十分ながらも達成できたのではないかと考えています。 雑誌『焼酎楽園』は休刊しますが、本格焼酎・泡盛のさらなる普及に向けて活動は継続していきます。ブームとブーム後の調整期ともいうべき時期を経た本格焼酎・泡盛は、今、新たに第2ステージを迎えようとしていると考えています。量ではなく質が問われる時代に入りつつあるといえます。豊かな第2ステージを築くには、やらなければならないことがたくさんあります。幸い、多くの協力会員蔵のみなさんから共に進もうというお話をいただきました。協力会員蔵や愛飲者、飲食店、酒販店のみなさんとともに、新たな活動を展開していこうと、セミナーや研究会、試飲会など、さまざまな企画を検討しています。これからもご支援・ご協力いただけますようにお願いいたします。 『焼酎楽園』のご愛読、ご協力ありがとうございました。 なお、これまでのご愛読、ご協力に感謝して、11月26日に「焼酎楽園感謝祭」を開催します。関心のある方のご参加をお待ちしています(HP「Topics」参照)。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-11-11 16:22
| イベントごと
11月7日に東日本大震災で大きな被害にあった陸前高田市を訪ねました。前日に仙台である蔵元の会があり、翌日に行ってきました。仙台から水沢江刺まで新幹線で移動し、そこから車で約1時間半で陸前高田市に着きます。
水沢江刺から陸前高田までは、山をいくつも越えて行かなければなりません。水沢江刺以外にもルートはあるようですが、水沢江刺からの山越えルートがいちばん確実だそうです。途中の山は紅葉真っ盛りで、錦秋という言葉がぴったりでした。 ところが、山を越えて陸前高田市に入ると、光景は一変します。海からかなり離れているにもかかわらず、住宅の1階部分には何もなく冷たい風が吹く抜けていました。案内してもらった蔵元の話によると、海から川を遡った津波が山間の住宅地にまで襲った結果だということでした。山間を抜けて平地に出ると、目につくのは何もない広い空間。かつては住宅地だったところです。ところどころに瓦礫を積み上げた山があるだけです。道路の脇には、津波で流されてきた車の残骸が残っていました。 かつての市街地に入ると、見えるのは瓦礫の山と枠組みだけが残った建物。病院やスーパー、消防署、学校、ホテルなどだった建物です。津波でも大丈夫な場所に立てられたはずの市役所は、無残な姿をさらしていました。津波は4階にまで達したそうです。入り口に設けられた献花台に線香をあげ黙祷。 荒涼たる風景を言葉もなく眺めていたら雨が降りだしました。犠牲になられた方々の涙雨だと思いました。旧市役所の前には、車の瓦礫が何千台も積み上げられていました。ひしゃげた残骸を見ると、津波の力がどれほどのものだったのかわかります。シートに堆積した土砂から雑草が芽生えていました。3・11からの時間の経過を実感する光景でした。 瓦礫は整理され山積みされたため、一見するときれいに整地されたように見えます。しかし、電信柱も1本もない空間には、生活のにおいがまったく感じられません。まさに廃墟です。今も瓦礫を整理するためにダンプカーが走り回っていました。海岸に出ると波はおだやかで、大惨事が起こった海には見えませんでした。 帰りにはようやく再建されたスーパーへ寄ってみました。つい最近仮設でオープンしたスーパーです。店内には食料品や家庭用品が豊富にそろい、買い物客も多く、活気が感じられました。このスーパーの開店で生活が便利になったそうです。 短い時間でしたが、テレビや新聞で見るのではなく、自分の目で見られたことには大きな意味がありました。被災地のみなさんに「がんばろう」と呼びかけるのではなく、寄り添っていく支援の方法を考えなければいけないと実感しました。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-11-08 12:36
| その他
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