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2011年は東日本大震災、福島原発事故で始まり終わった年と言えます。11月に陸前高田市を訪れた時、目の前にした荒涼としたした風景は、今も忘れられません。被災したみなさんにとっては、たいへん苦しい年であったろうと拝察します。新しい年が、被災者のみなさんにとって少しでも明るい年になることを心から願っています。
東日本大震災や原発事故は、被災地だけではなく日本各地に大きな影響をもたらしました。幼いころ経験して以来、久しぶりに経験した停電もそのひとつです。この冬は、関東ではなく西日本や九州で節電が呼びかけられています。これまで当然と思って享受してきた利便性が、たとえ一時的とはいえ受けられなくなったわけですから、その衝撃には大きなものがあったと思います。従来通りのやり方が通用しなくなった1年は、視点を変えてみれば新しい出発の年ともなります。 本格焼酎・泡盛についても、同じことが言えるのではないでしょうか? これまでどおりにやっていけばよいという時代は終焉したといえます。本来ならブーム収束後から変化の時代が始まっていたといえますが、造り手も売り手も時代の変化を十分には意識してこなかったといえます。ブームへの上り坂で消費者が求めたものと、ブームが収束し定着した時期に消費者が求めるものとの違いが自覚されていなかったことが基本だと思っています。 本格焼酎・泡盛を流行のひとつとして知った消費者。その後、多くの酒を味わい、自分の好みを見つけ出した消費者。この両者の間には大きな違いがあります。銘柄選択の主導権が造り手、売り手から消費者に移ったということです。「流行だから飲む」のではなく「うまいから飲む」「価格と酒質が納得できるから買う」という消費動向に変化したのです。 ゆるやかな変化が東日本大震災や福島原発事故もあり、変化の速度を急激に上げ誰の目にもわかるようになりました。この変化は来年も継続していきます。そのなかで、前にも書きましたように、本格焼酎・泡盛にとっては「回復と選別」の同時進行の年となると予測しています。時代の風をとらえそこなっては、前進ではなく後退状況を招くことになります。 私にとっても、災害だけではなく『焼酎楽園』休刊という意味で、今年は大きな変化の年でした。この変化がよい方向へと向かうように、2012年からは各地で焼酎セミナーや料理と焼酎の会などを開催していきます。また、『2012-13年版本格焼酎・泡盛ガイド』発行にむけての準備も開始します。みなさまのご協力、ご支援をお願いいたします。 いろいろ書きましたが、正月ぐらい浮世の憂さを忘れて本格焼酎・泡盛を思う存分楽しんでいただけましたら幸いです。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-12-28 15:53
| 焼酎・泡盛の現状
本格焼酎・泡盛の課税移出数量が8月ごろから回復し始め、10月に入ってもその傾向に変わりないことは、すでにお伝えしました。回復傾向は、卸市場を見てもわかります。10月の東京、大阪では本格焼酎・泡盛は対前年比100%を越えました。とくに長らく減少傾向にあった大坂市場で回復し始めたことは、たいへん喜ばしいことです。11月に入っても、この傾向が続いているようです。
その一方、甲類焼酎を見ると、10月は対前年比94.6%(大阪)、96.1%(東京)と減少しています。11月に入っても、東京、大阪とも対前年比5%程度の減少となりそうです。甲類の減少と連動しているのか、甲乙混和焼酎も減少傾向にあるようです。 スーパーの酒売り場を除くと、大容量の甲類ペットの動きが悪いことを実感します。しかし、本格焼酎・泡盛の棚に並ぶ商品アイテムが少なくなっています。かつては多彩な商品が並んでいましたが、今はナショナル・ブランドが中心になっています。課税移出数量や卸の取扱量が回復してきているといっても、まだナショナル・ブランドが中心で全体には波及していないのも事実です。 各原料のトップブランドの回復が、本格焼酎・泡盛全体の回復を牽引していくことはまちがいないと思います。しかし、それだけでは全体的な回復には行かないのではないでしょうか。ブーム時のように、出せば売れる時代ではありません。売れる商品には、売れる理由があります。ただ漫然と新商品を出したり、店頭に並べて置くだけでは売れません。トップ・ブランドの回復も広告戦略や販売戦力の面での努力があったからといえます。 大型居酒屋チエーンでも業績に差が出ています。「庄や」を展開している大庄グループは、5カ月連続で売上高、客数、客単価とも前年を上回る好調です(10月)。一方、コロワイドグループやワタミグループは、この数カ月前年を下回っています。この差はどこから来たのでしょうか。大型チエーンばかりではありません。個店でも廃業したところがある一方、東日本大地震直後の落ち込みから立ち直り好調を続けている店もあります。本格焼酎・泡盛に力を入れている店には、後者の例が多いように思われます。 来年、本格焼酎・泡盛の回復傾向はもっとはっきりしてくるのではないかと予測しています。しかし、回復過程は消費者のきびしい選別の過程でもあります。価格にみあわない酒質のものや購買意欲を引き出せない商品は、選別されていかざるをえないのではないでしょうか。「回復と選別」が来年のキーワードになることはまちがいありません。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-12-21 14:46
| 焼酎・泡盛の現状
10月の本格焼酎・泡盛の課税移出数量が、日本酒造組合中央会から発表されました。それによると、10月は対前年比3.4%増となっています。
原料別に見ると、いも焼酎100.5%、麦焼酎107.6%、米焼酎101.8%、そば焼酎103.3%、酒かす焼酎108.2%、黒糖焼酎を含むその他焼酎109.2%と泡盛95.8%を除くすべての原料で対前年比100%を越えました。8月頃から始まった本格焼酎・泡盛の復調の波は継続しているように思われます。一方、10月の清酒課税移出数量は、4万8404klで昨年の4万9761klに比べ2・7%の減少でした。甲類焼酎は対前年比97.2%と6カ月連続の減少となっています。 なかでも、麦焼酎がリードしています。1000キロリットル以上生産している大分県(103.5%)、福岡県(115.7%)、鹿児島県(104.5%)、宮崎県(143.5%)で、対前年比100%を越えるとともに、壱岐を含む長崎県でも102.7%と好調です。トップブランド「いいちこ」を牽引車として、麦焼酎は今後も伸びていくと思われます。 いも焼酎は対前年比100%を越えましたが、7~9月に比べるとそれほど勢いが感じられなくなっています。主産地では宮崎県が107.3%と健闘していますが、焼酎王国・鹿児島県が96.5%となかなか100%を越えられないのが影響しています。課税移出数量も、宮崎県が鹿児島県を抜いてトップに立ちました(差は約49キロリットル)。いも焼酎トップメーカー・霧島酒造の影響が大きいと思われます。 霧島酒造といえば、今年11月に本社増設工場を立ち上げ、生産能力を一段と向上させました。新工場では 1日当たり400石のいも焼酎を生産する予定。新工場を加えた4工場の生産規模は1日1600石と膨大な生産能力を持つそうです。4工場が年間300日稼動すれば、年間の生産量は48万石となり、現在のトップ三和酒類(いいちこ)の生産量を抜くことになります。霧島酒造の生産体制の強化が、いも焼酎業界の再編の引き金になるかもしれません。 米焼酎では、9月にすこし落ち込みましたが、8月と並んで10月も対前年比100%を越えて、先行きが見えるようになってきたといえます。最大の主産地・熊本県でも102.1%と復調のきざしが見えます。トップブランド「しろ」の復調が業界をリードしているようです。黒糖焼酎も復調してきています。10月は対前年比112.8%、今年7~10月も103.6%と100%を越えています。一方、7,8月に対前年比100%を越えていた泡盛は、9月98.9%、10月95.8%と2カ月連続で100%を割りました。原料別で10月に100%を割ったのは泡盛のみ。 原料別では泡盛以外のすべての原料で対前年比100%を越えました。もう少し動向を見なければ明確にはなりませんが、本格焼酎・泡盛が復調してきていることはまちがいありません。復調傾向を強化するためには、現在の市場動向を冷静に分析し、細やかや販売戦力を立てることが不可欠です。私たち「焼酎楽園」も造り手や売り手との共同作業を通して、その実現に向けて努力していきます。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-12-12 17:39
| 焼酎・泡盛の現状
ボジョレ・ヌーボー商戦も一段落しました。今年の特徴は、750ミリリットルペットボトルやハーフボトルがよく売れたことです。当然、売値も安くなり、1本1000円以下のものがよく出たといわれています。その一方、デパートや専門店でも売れ行きは悪くなかったようですので、それだけワイン消費の底が拡大したと思われます。
本格焼酎・泡盛でも、1升ビン2700円以上するものは一部の例外を除いて動きがあまりよくありません。しかし、安ければよいというわけではないのというのが、消費者の気持ちです。価格と味わいがつりあわなければ購入しないという賢い消費者が増えた結果です。消費者が購入する動機づけをどうしていくのかが問われています。 そのひとつとして、新商品の発売があります。昨年から多かったものに、赤いもや紫いもを使った新商品があります。しかし、あまりにも多くの蔵から発売されたため、蔵ごとの商品特性が不分明になったこともあり、最初は好評でしたがリピートが少なくなっています。酒質や価格、販売政策でよほどの個性がないと、新商品は一過性のもので終わる可能性があります。 本格焼酎・泡盛メーカーでは、大手ビールメーカーのように次々と新商品を出し、ひとつでもあたればよいという商品戦略をとるわけにはいきません。どのような購買層に、どこで買ってもらうのか、そのための販売政策をどうするのかを十分吟味したうえで発売しなければ一過性のもので終わってしまいます。今ほど販売戦略が問われる時期はありません。本格焼酎・泡盛メーカーも、企業としての戦略を明確にしなければ生き残れない可能性があります。 販売戦略を明確にできれば、酒販店や飲食店にも納得してもらえるのではないでしょうか? 造り手と売り手との密接な連携プレーがなければ、せっかくの商品も死んでしまいます。これまで、造り手の思いを商品戦略に練り上げる努力が十全に行なわれてこなかったように感じています。また、造り手の思いが先行していたように思われます。 消費者が何を考え、どのように行動しているのか、その生の実態を把握する作業が不可欠です。焼酎ブームの終焉とその後の調整期ともいうべき第1ステージはすでに終幕しました。第2ステージを切り開くためには、従来の発想からの飛躍が必要となります。 『焼酎楽園』は休刊しましたが、第2ステージへの飛躍へむけてさまざまな活動を現在、準備しています。ホームページなどを通して造り手・売り手・飲み手のみなさんにはご案内していきますので、ご協力、ご参加をお願いいたします。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-12-09 14:36
| 焼酎・泡盛の現状
11月26日に赤坂まるしげ夢葉家と共催で「焼酎楽園感謝祭」を行ないました。当日は、12年以上経った「一どん」(万膳酒造の初代杜氏宿里さんの最後の作)など40種類以上の本格焼酎・泡盛を出しました。そのうち、封を切ってあったものは4本のみ。
「一どん」は試飲のために封を切ったものでしたが、12年を経過しても風味を損なうことなく、黄麹らしいやさしさとともにふくらみがありました。一般的にいも焼酎は年数が経過すると、いもの香りと味わいが弱くなり、米麹の香り、味わいが強くなるといわれています。しかし、「一どん」は黄麹造りのいも焼酎の風味をしっかり残していたのには驚きました。宿里さんの力量を再認識しました。 ほかにも15年以上経ったものや5年以上経ったいも焼酎が数多くありましたが、ほとんど風味を失うことがなく、しっかり味わいが残っていました。いも焼酎だからといって貯蔵に向かないとはいえないことを実感しました。 提供した1升ビンはすべて開封されました。会が終わった後に、参加者に多い人は1人2本、最低でも1本持ち帰ってもらいました。いも焼酎だけでなく、麦焼酎や米焼酎、泡盛、黒糖焼酎もありましたので、何を持ち帰るのか迷っている人もいました。 感謝祭という形はとりませんが、焼酎に力を入れている何軒かの飲食店にも提供しようと計画していますので、運がよければ古酒が飲めるかもしれません。 『焼酎楽園』は休刊しましたが、年が明けましたら研究会や試飲会の企画を実施しますので、あまりのんびりできない年の瀬になりそうです。オープンな会を開催するときには、HPなどでご案内しますのでご参加ください。 ▲
by shochu-rakuen
| 2011-12-02 18:54
| イベントごと
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